yuzukichikun’s diary

雑記や本の感想や思いつくまま徒然に

河童の懸場帖 東京「物ノ怪」訪問録

本屋さんの棚で帽子被ったイケメンがこちらを見てるんですよ。
そして本の帯には正体は河童ですの文字が…。
そのまま素通りすることは出来ませんでした。
桔梗楓さんの作品です。




本の帯の現代日本あやかし事情。とあるように妖怪や神様のお話です。






ただの妖怪や神様と侮って読んでいましたが、衝撃を受けました。
ただこの衝撃は読んで味わってほしいので書きませんよ!




主人公の優しくも熱い性格に少し羨ましく感じながら妖怪や神様と触れあっていくのは素晴らしいなぁと。
相手を思いやれるって当たり前のようで出来ることではないから主人公はやはり凄いんだと思います。






だって河童の皿を見て円形脱毛症なんだ…触れちゃいけないみたいな事になってましたからね。
私なら大笑いしそうです…。





現代に住まう妖怪や神様ともしかすると出会ってるのかもしれないなと思うと楽しくなれるそんな作品でした。


そして懸場帖とは配置薬の販売員が持つ台帳のこと。薬を置いてもらっている顧客情報が書かれている 物の事だと知った私は1つ大人になれました。







黒猫王子の喫茶店 渡る世間は猫ばかり

彼らは人間ではありません。
正体はとってもかわいい猫!?
という本の帯。
そして待ちに待った作品です。
高橋由太さんの作品です。




1巻が重版出来したそうで、おめでとうございます。
自分が読んだ本で重版出来とか聞くとすごく嬉しくなりますね。
やっぱりこの作品はいい作品だったと自分の事のように誇らしくなりました。
1巻を読んでない人は是非とも読んでみてくださいな。





で、今作でも可愛らしい猫さんがドクトル胡桃に助けを求めてやってきます。

ドクトル胡桃今作もいろいろな事に巻き込まれていきます。

でも優しいドクトル胡桃は大好きです。





最近ペットショップにいくと何故か猫さんの前でこの子はどんな風に変身するんだろう?と考えてしまうようになりました。

これはやはり川越の喫茶くろきへ行くしかないかなぁ?

ドクトル胡桃と愉快な仲間たちに会いに行きたいです。



次回作ではどんな猫さんと事件が待ち受けているのか首を長くして待ちたいと思います!





奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおはげが怖い

霊が見える臆病作家と見えない毒舌編集者が究極のホラー小説を目指す!の本の帯。
ホラー苦手なのに何が私を駆り立てたのかわかりませんが、気がついたら手に取っていました。
木犀あこさんの作品です。





結論から言いますと、ホラー苦手な私にはめっちゃ怖かったですよ。
読みながら何度身の回りを確認したことか。



ネタバレになるので書きませんが、もうね、面白いし、笑えるところもあるんだけど、毒舌編集者が怖いのか最後はよくわからなくなってきましたよ。




作家と編集者のコンビは面白かったので是非シリーズ化してほしいです。
作家と編集者の過去も読んでみたいなと。




私は作家さんや編集者さんにあったこと無いんですが、皆さんこんな感じなんでしょうか?
そうだったら創作の世界はちょっと覗いてみたいです。







幽落町おばけ駄菓子屋 異話 夢四夜

いつもは本屋さんをフラフラして本を選ぶんですが、何故か明日は角川文庫の発売日だなとホームページを何気にチェックしたら発見したわけです。
寝る前に取った行動だったのでワクワクして眠れませんでしたよ。
蒼月海里さんの作品です。






という事で発売日当日なわけです。
ネタバレは書かないのがモットーなのでなるべく書きませんが。




シリーズ通しての謎に思ってた事だったり、その後の話だったりが知れたのが良かったです。
そして幽落町メンバーの変わらない姿に笑ったりしました。




華舞鬼町も大好きですが、やはり幽落町シリーズには癒されます。
幽落町シリーズはもう出ないんだなと思っていたので嬉しかったです。




是非ともあのキャラのその後とか活躍とかも読みたいです。
そうしたらもう幽落町ではなくなってしまうかもしれませんが。
彼方さんの旅の話も読んでみたいな。




そんなわけで久しぶりの幽落町と華舞鬼町の世界を堪能したのでした。








喫茶『猫の木』の秘密。猫マスターの思い出アップルパイ

アップルパイ大好きです。
お店で見かけるとつい食べてしまいます。とりあえずアップルパイ状態です。
表紙の猫マスターも可愛いです。
猫の被り物をしている成人男性が可愛く見えるようになる凄い1冊です。
植原翠さんの作品です。





本の帯も本の裏のあらすじも見ずに読みはじめてふと気付いた時には…。
完結の文字が見えました!
色々な意味で絶望感に襲われました。



1話1話が短いんですが、ほのぼのしていて癒されていたのに完結してしまうのかと泣きそうでした。
そして主人公が成長してジレジレ恋が動き出した所で何故かさらに泣きそうに。

幸せになってくれるのは本当に嬉しいんですが、何か遠い存在になっていく感じですかね?
自分でもよくわからない感情が湧きました。




とても幸せで癒される話が終わってしまうのは悲しいです。




ですが、本の帯を見返してニヤニヤしています。




猫さん(被り物)に癒されたい人は是非おすすめしたいです。






共犯関係

共犯者たち。
罪でしか、つながれない?
という本の帯が私を呼んでいたので読んでみました。
アンソロジーという事で、いつもは読まない作家さんの話も読めて良かったです。
秋吉理香子さん、友井羊さん、似鳥鶏さん、乾くるみさん、芦沢央さんの作品です。





基本的に小説のアンソロジーって読まないんですが、似鳥鶏さんの作品が面白かったのと、共犯関係ってなんぞ?という純粋な疑問が湧いたんですよね。



読み終わった結果、背筋がゾクゾクしました。



下手なミステリより怖い。
共犯者を探すのもそしてその共犯者の行動もどれもこれも背筋が寒くなるんですよ。




どの話も面白かったけど、ホラー並に怖かったです。


改めて人間って怖い!と思いましたね。

ちょっと人間関係に疲れてる時に読んじゃいけなかったかもしれません。
そのくらい心の中の何かを抉っていく作品でした。
なかなか見ない展開なのでオススメです。






喫茶『猫の木』の日常 猫マスターと初恋レモネード

昨日に続き一気読みで読み終わりました。
猫の被り物マスターのキャラクターが良すぎます。
主人公も大好きです。
植原翠さんの作品です。





今作では喫茶猫の木でのありふれた日常という事で。
眠り姫やインコや断猫中マスターが出てきます。
初恋レモネードの女の子なんて可愛くて可愛くて。
思わずそんな時代もあったなぁと遠い目をしましたね。




やっぱり猫マスターの猫アレルギーは治らず、大変な思いもしてましたが、それでも猫が好きと言えるのは凄いと思います。
命に関わるものだったら話は別ですが、猫を触って猫の被り物の中でくしゃみしている描写が微笑ましく感じました。



どのアレルギーもそうですが、本人の望まないモノが出てしまうのは本当に辛いし悲しいことだと思います。
出来ればアレルギーに対する特効薬が早く出て欲しいですね。
そうしたら猫マスターも猫を思う存分触れるんじゃないかなと。



そんな風に夢を見させてくれました。